細胞治療について

cell

がん治療について

大切な家族が「がん」と診断されたらショックを受けない飼い主さんはいません。
私たちができることは負担をかけずに過ごして
もらえる方法を選択するということです。
ペットにとって何が一番良い治療方法か今後の過ごし方など
飼い主さんと話し合い一番良い方法を選んでいきましょう。
当院では従来の3大がん治療(外科切除・放射線治療・抗がん剤治療) 以外の
がん治療として第4の治療法である活性化リンパ球免疫療法を導 入しています。

活性化リンパ球免疫療法について

オーダーメイドのがん治療技術を導入しました

その子自身の細胞を活用するので副作用がない
オーダーメイドのがん免疫治療を行なっています。

今までの悪性腫瘍に対する治療

①外科切除
②抗がん剤
③放射線療法

飼い主さんのイメージ

強い副作用
外科手術が心配・・・

従来のがん治療の懸念点

今までのがん治療は動物によっては、体力を奪う場合や食べれない、吐く、下痢するなど生活の質(QOL)を低下させてしまう・・ということが懸念されていました。
しかし、「リンパ球療法」という新しいがん治療によって、動物に対する負担を減らす治療方法ができました。

矢印

活性化リンパ球免疫療法とは?

今、第4のがん治療として注目されているリンパ球療法のメリットは、
自分のリンパ球が使われるため、副作用がないという点です。
①〜③のさまざまな治療と組み合わせることで、副作用が軽減できます。

治療の特注
  • 入院せずに2週に一度の点滴のみで治療を行います。
  • 治療する時期を選ばない

家族と過ごす時間がながくなるなどのほかの方法ではとても間に合わないような末期の治療に適しています。

デメリット
  • 大きな固形のガンには効きません
  • リンパ腫、白血病に使えません

活性化リンパ球免疫療法の方法

ペットから採血の少量の血液からリンパ球のみを取り出し、約2週間という短期間に約1,000倍医に活性化増幅させたものを点滴で体内に戻します。
活性化し増幅した細胞のほとんどが活性化Tリンパ球です。
Tリンパ球は、癌細胞やウィルスに感染した細胞のなどの異常な細胞を排除する役割を担っています。

報告書による記載
1985年、アメリカのRosemberg博士が試験管内で活性化させたリンパ球を、人間のがんの治療に用いて良好な結果を得たと報告しました。

また脳腫瘍、癌、前立腺癌、子宮癌等についても、ヒト医療機関からその効果についてのエビデンスや症例報告も多い外科的治療、化学療法、放射線療法といったガン3大絵療法との併用も可能であり、 人癌の癌治療の「第四の選択肢」として実用化され、他の療法による副作用の軽減といった効果も期待できます。副作用がほとんどなく、採血、点滴だけなので、自宅から療養でき家族との時間がもてるようになります。 さらに、他の治療と異なり一般状態が悪くても治療は可能です、

現在では、多くの大学病院が高度先進医療としてこの免疫療法を取り入れ始めているだけでなく、
専門のクリニックでもたくさん治療ができるようになりました。

リンパ球が癌細胞を排除する動画を見る

Tγδ(ティー・ガンマ・デルタ)免疫細胞療法

活性化リンパ球免疫細胞療法のなかにも、いくつかの種類が存在します。もともとの細胞数の少ないTγδ免疫細胞の場合、採血した血液の中のリンパ球中3〜5パーセントしか含まれていません。 Tγδ(ティー・ガンマ・デルタ)免疫細胞療法は、リンパ球の中でも特にがん細胞への攻撃性の高いTγδ免疫細胞を選択的に増殖させて投与し、治療をおこなう療法です。
Tγδ(ティー・ガンマ・デルタ)免疫細胞は、強い腫瘍細胞障害性を持っています。Tγδ細胞では、組織適合性抗原に関係なく標的腫瘍細胞の標的抗原を認識して攻撃します。 Tγδ(ティー・ガンマ・デルタ)免疫細胞を選択的に増殖し投与すれば、強い抗腫瘍効果が期待できます。

採決時の細胞数が非常に少なく、個人差も大きいため、採取する血液量は多くなります。
また細胞数が非常に少ない場合や必要量の採血ができない場合、等療法を実施できないことがあります。

培養パックの開発

従来のフラスコを移動するやり方では、習熟度によりコンタミ(菌が混ざって増殖してします)ことが起こります。この培養パックなら、そのリスクを抑えることができます。

【写真1】
リンパ球を分離
【写真2】
半分に切った抗CD3抗体固相化パックに培養液と一緒にリンパ球を混ぜて、培養します。
【写真3】
1週間後、顕微鏡で増殖を確認します。
【写真4】
仕切りを外し、培養液を変えたら、まだ使用していない半分のスペースも使用します。